聖霊中学・高等学校
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2016年度入学式式辞 「井の中の蛙 大海を知らず」

 

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 聖霊の山々では、春の暖かい日差しを受けて、ちょうど満開となった桜と、鶯の澄み切った鳴き声が、明るく美しい自然界の息吹を感じさせます。

 南山大学学長をはじめ、大勢の来賓をお迎えして、ここに聖霊中学校・高等学校の入学式を行うことが出来ますことを喜び厚く感謝申し上げます。ご列席の保護者の皆様、心からお祝い申し上げます。今日はお嬢様のご入学おめでとうございます。

 新入生のみなさんは、3月にそれぞれの小学校あるいは中学校を卒業し、そして今日、めでたく聖霊中学校・高等学校に入学することができました。入学おめでとうございます。

 みなさんは「井の中の蛙 大海を知らず」ということわざを知っていますね。井戸の中のかえるは大きな海を知らない。狭い見識にとらわれて、他に広い世界があることを知らず、自分の住んでいるところがすべてだと思い込んでいる人のことを言います。

 

 私が学生だったころの話をしましょう。私はまさに「井戸の中の蛙」のような人でした。本当に、文字通り「大海」、海を知らなかったのです。私は20代で日本に来てから、海そして、山をはじめて見ました。私の出身のシカゴ市は名古屋より少し大きな街ですが、その周りはトモロコシ畑ばかりで、大平原しかありませんでした。一番近い海までは、車で24時間、ロッキー山脈までは丸二日間かかりました。そんな私が、日本に来たことで、広く美しい世界を知ることができました。しかし、異国での新しい生活に不安もたくさんありました。

 就職した南山中学校で、私は教員や生徒たちとはじめて海で泳ぎ、はじめてスキーや山登りにも挑戦しました。アメリカで経験したことのない体験と出会いは緊張を伴いましたが私の人生を充実させてくれたと心から思っています。

 蛙にとって、狭い井戸の中は、敵も来ず、安全で楽かも知れません。でも、井戸の中は、楽しくはないし、つまらないです。日本語の「(らく)」と「楽しい」は同じ字を使いますが違います。ですから、新入生の皆さん、自分が慣れている狭い世界に満足をしないで、もっと広い世界に飛び込んでください。そして、もっと充実した人生を歩むために、新しく入学したこの聖霊高等学校と中学校で、積極的にいろいろなことを体験し、挑戦してください。

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 もっと広い世界を知るために、4つの提案があります。

 まず、本や新聞をよく読んでください。私のように海外にはまだ行けないかも知れませんが、いろいろな国々とその民族、習慣や生き方について知ってください。そして、18歳のときに選挙に参加するみなさんには、世の中と政治がどうなっているかを知ってもらいたいです。

 第二に、苦手な科目、嫌いな科目こそ、他の2倍も3倍も努力をしてほしいです。たとえば、英語はつらい、難しい科目かも知れません。しかし、たくさん努力をし、英語を自分のものにしたとき、外国人と話すことは本当にうれしくなるはずです。私は、日本語がなかなか上達しなかったので、本当につらかったときもありました。しかし、仲間に支えられて、諦めずに努力したお蔭で、今、みなさんと話すことは大きな喜びとなっています。

 第三に、部活動や生徒会活動、習い事などのクラス以外の場で仲間を作り、その仲間を大事にしてください。先輩、後輩、他のクラスの仲間との体験は忘れられない宝物になります。仲間との出会いを大事にしてください。

 第四に、失敗を恐れるな、ということです。誰でも必ずいつかは失敗をします。失敗した仲間がいたら、その人がまた立ち上がれるように、助けて支えてあげてください。そしてお互いを大切にしてください。

 新入生のみなさんが、いろいろな体験をして、広い視野を持った「光の子」として、周囲の人々を明るく照らす聖霊生になれることを願って、私の式辞といたします。